ひまつぶし人間観察

国税庁の確定申告サイトの迷路にはまった

LINEで事前受付が必須

例年、1月中の天気の悪い日に行くことにしている。
氷雨だったり、強風だったり、雪だったり。
資料がそろい次第、大急ぎで取り繕って、税務署に出かける。
税務署は歩いても5分位なので、行くこと自体全く苦ではないが、タイミングを外すと悲惨な目に遭う。

福袋の争奪戦並みの人込みと、行列。
まっぴらごめんだ。
良き日を選べば、暇を持て余した職員(臨時アルバイトが多い)が、待ってましたとばかりに手際よくやってくれる。

が、今年は門前払いだった。
LINE受付は3年前からだというが、昨年までは厳格適用されていなかったのか、ゴチャゴチャ言われた記憶はない。
今回は、有無を言わさず、予約無きものは出直せ、とのこと。
世の中は、自分の知らないところで、どんどん変わっているのだ。

しつこくごねているおじさんもいた。
「私は、LINEとか、そういったインターネットの情報セキュリティーに信頼を置いていないので、LINEで予約するのは御免こうむりたい」
ごもっともだが、要するに、LINE使ってないから、どうしたらいいかわからん、ということと察する。

職員曰く、当日、午前中に列に並べば、今の時期なら大概当日中の予約が取れるので、都合の良い日になるべく早めに列に並びなさい、とのこと。
LINE予約しないのなら、あるいはできないのなら、一日棒に振りなさい、ということだ。

この税務署は、県内No.1の個人確定申告件数量と、内部事情に詳し紙人から伝え聞いた。
しみったれた地域なのだが、だからこそ、時代から取り残されたような田畑だとか、しょぼくれた店だとか、高齢者がしがみついて手放さないチビチビした資産や営利活動が温存されている。
税務署職員からすると、ゴミみたいなもので、押しても叩いても金が出ない。
金がないところは調べる値打ちもないから、とにかく手間をかけずに済ませたい。

国税庁のHPの申告サイトは本当に酷い

仕方なく、LINEのお友達登録をして、後日の予約をした。
お友達、というのもなんだかなあ、と思う。
「お家で楽々、24時間申告OK」
ポスターが目に留まり、職員に聞くと、国税庁のHPにアクセスすると申告書作成ページがあるので簡単にできますよ、という。


帰宅後、サイトを開いた。
申告書の書式、記入方法の手引き、センスのなさにあきれ果てているが、Webサイトにしたところで、センスが良くなるわけではない。
利用者の使い勝手など眼中にないことは明らか。
少しはショップサイトを見習ってほしい。
彼らは、来訪者がストレスを感じないで金を落とすよう、ありとあらゆる工夫を凝らす。
途中、道を間違えたり、よそ見したり、戻ったり、別な道を行ったり、すったもんだしても、しっかり寄り添って、ゴールまで客を離さない。

結局、夜遅くまでかかって、未完に終わった。
行列に並んで半日棒に振るのと大差なかった。

タイトルとURLをコピーしました