正確に言うと、1/3くらい観た
前の晩の寝不足と、お昼ご飯をたらふく食べた直後という悪条件が重なり、瞼が閉じていた時間の方が圧倒的に長かった。
巷ではずいぶん話題の映画らしいので、見始めれば夢中になって目が釘付けになるだろうと、たかをくくっていた。甘かった。
主人公はイケメンでもないし、貧相で偏執狂気味の男。
加えて、量子物理学ときたもんだ。
時折目が開くと、かなり場面が飛んでいて、登場人物も誰が誰やらわからない、といった状態。
そんなんで感想を述べるなど、失礼ですよね。
でも、あえて、自分の頭の中を整理し、忘れないでおくために書いておこう。
人間の好奇心は留まるところを知らない
地球丸ごと吹き飛ぶかもしれない新型爆弾を、人間の好奇心は超えてしまう。
考えたらそれを形にし、形になったものは、試さずにいられない。
また、実験成功後、日本に落とす直前、彼は軍の担当者の袖をつかんで付け加える。
「この爆弾の効果を最大に発揮するには、地上間近ではなく、十分な高さを保った上空で爆発させるように」
労働組合、共産主義活動、レッドパージ、ソ連のスパイ疑惑、離婚、再婚、育児放棄、栄光と転落、ノーベル賞。天才かもしれないが、矛盾に満ちた波乱の人生。
プロメテウスの子孫
人間って、とどのつまりは矛盾に満ちた存在なのだとため息をつく。
誰もがその時々を必死に生きている。
後にならないと間違いに気づけない。気づいたところで修正はきかない。
そもそも、何が正しいのかさえ分からないまま、無我夢中で短い一生を終える。
人間はプロメテウスの時代から、救いようのない愚か者ということらしい。
